こんばんは。
第3話 内職は楽しかったが…
「舞姫青葉の友」元居酒屋棟2階は内職作業の部屋だった。
作業は主に以下の2つがおこなわれていた。
- 贈答用菓子にラベルを貼り付ける作業
- タオルを包装袋にきちんとした形で詰め込む作業
いずれも、やっていてとても楽しかった。
迅速に、ていねいに手を進めるため、予定より早く終わることが多かった。
やはり、「一つの物事に集中すること」に、自分は向いているのだろう。
ただ、この「仕事を早くこなすこと」が、後に自分の首を絞めることになってしまう。
なんと内職そのものがなくなってしまう
内職作業が早く終わってしまうものだから、請けた仕事を予定より早く終えることになってしまう。
やがて、内職作業そのものが、なくなってしまった。
重度の知的障害者が、ヘルパーとともに時間をかけて進めていく作業だったことに気付いたのは、「舞姫青葉の友」を退所して3年後だった。
笑えない、笑い話だ。
次回に続きます。