ぶた猫ぶーにゃんの社会的マイノリティ研究所

私、ぶた猫ぶーにゃんの「社会的マイノリティ」について考えるブログです。主に社会的マイノリティ、そして彼ら彼女らを侮辱する「毒オトナ」について綴っています。

現役の衆議院議員に「中年HIKIKOMORI」の問題をぶつけてみた。

こんにちは。Hola amigos!!

この間、「現役の衆議院議員にいろいろ質問してみよう」というイベントが隣の自治体のコミュニティプラザで開催されたので、この日のためにワープロソフトで作成して準備した「質問趣意書」をもって参加した。

その質問趣意書の本文を、ここに公開する。
ただ、政党名や個人名は伏せる。

こんにちは。元HIKIKOMORIの今月40歳になりました豚猫大好きぶーにゃんと申します。

さて、2000年代に社会問題として深刻化した「ひきこもり」問題は、ボリュームゾーンが私と同じ40代になり、「ひきこもり」という言葉も「HIKIKOMORI」と、アルファベットで世界的に通用するようになってしまいました。
滝川クリステル氏には「HI・KI・KO・MO・RI」とぜひ世界に発信してほしいですね。)

さて、その40代は福祉・社会的支援の「穴」といってもいい世代と言えます。
若者支援の対象からも外れ、高齢者福祉の対象でもない。

貴党含め、子ども・若者、高齢者のほうばかり向いて40代の社会福祉を放置していたのではないかと思えてならないわけです。

そこで貴党、そして議員さんに期待したいのが「40代・ミドルエイジ向けの社会福祉」。
モデルはNHKスペシャルワーキングプア」でも登場していた英国の「社会的排除防止局」。玄田有史という学者が同局の報告書から「Not in employment,education,and training」という文言を曲解を交えて弄り「NEET」という言葉を編み出したことでも有名ですね。

そこで私が提案するのが現在の「高齢・障害・求職者雇用支援機構」という独立行政法人の名前を「社会適応困難者雇用支援機構」に変え、社会的弱者を総合的に支援するようにすることです。

私は同法人の「ジョブコーチ」など支援サービスを受けて現在の安定した職場に定着できております(非正規雇用のパートタイマーですが)。
そのためには自分のことを「障がい者」にでっち上げる必要がありました。
そうでなければ社会福祉を受けることができないからです…

ぜひ貴党・議員さんには奮起してもらいたいと思い、質問と提言をいたしました。
有難うございました。

 以上であるが、いざ質問するとなるとほかに質問をしたい方との折り合いや、講演者のスケジュールの問題もあり、趣意書の6割ほどしか言えなかった。
具体的には、「社会的排除防止局」のことを言うことができなかった。

で、議員さんからの答えだが、

  • たしかに、子ども・若者層と高齢者の狭間の世代は「働き盛りの層」とされ、福祉・支援が必要とされている人が見えなくなっていたのは確かである。それはまさにその通りだ。
  • ただ、よく言われる「高齢者は年金などでいい暮らししているくせに…」「高齢者福祉に掛ける金があったら若者層によこしやがれ」といった「世代間対立論」に話を持っていってはならないと思うし、社会福祉・社会支援というものは本来世代問わず享受できるシステムであるべきだと思う。

大体こんなところか。
後者は本当に深刻だからなあ…
下流老人」という本がベストセラーになったら「下流中年」という本が出て、そこでは「高齢者は恵まれ過ぎている。何が下流老人だ」論が大手を振って喧伝されていたものなあ…*1

まあ、とりあえず、私が問題にしている「公認されない(特に中年層の)社会的弱者」問題を現役衆議院議員にぶつけることは出来たかなとは思う。

それでは。Nos vemos!!

*1:ちなみに、「下流老人」の著者・藤田孝典氏は「貧困世代(講談社現代新書)」「貧困クライシス(毎日新聞出版)」で、貧困問題は全世代に及ぶ問題であることを綴られている。