こんばんは。¡Buenas noches!
昨年から始まったNHKの発達障害特集企画「発達障害プロジェクト」が、最近「発達障害って何だろう」に変貌した。
しかし、今回の企画には、残念ながら私は「悪臭」を感じ取ってしまった。
今回は「毒オトナの条件」の第8回として、このことを綴る。
第8回「マウンティング企画と化したNHKの発達障害企画」
今回も、様々な番組やウェブサイト企画等で発達障害についていろいろ紹介するキャンペーン企画なのであるが、今回はずいぶんと「伝説のクリーチャー*1」どもが湧いて出ている。
などなど…
「伝説のクリーチャー」のカミングアウトに、「マウンティング臭」を感じる
こうした「伝説のクリーチャー」たちの「私は実は発達障害持ちでした」というカミングアウトに、私は励まされる以前に「マウンティング臭」を感じてしまう。
なぜなら、彼ら彼女らは「カミングアウトしても叩かれない、あるいは周りから自分の立場を受け入れてもらえる」立場にいるからだ。
こういう存在は逆に「真の発達障害持ちの姿」を見えにくくさせてしまうように私は思う。
そのうえ、「発達障害持ちでもこんな立派な『伝説のクリーチャー』たちがいるのになんであんたは『伝説』になれないの?」と周りから虐げられる危険性すらある。
「真の発達障害持ち」…それは周りの「無知・無理解」に苛まされている
たとえば「栗原類」氏はこの間の「きょうの健康」でも放送されていたが、母親がものすごく栗原氏自身のことを理解し、支援してきたという。
こんな例ははっきり言って「稀」である。
私もそれに含まれるが、「真の発達障害持ち」というものは、逆に親や周りの人たちから「無知・無理解」をぶつけられるのが普通だ。
「自分ハ発達障害ユエニナカナカウマイコトイカナイ」と言っても、「それはお前が甘えているだけだ」「病気のせいにするな」などという言葉をぶつけられる。
まさに本シリーズ連載のテーマ「毒オトナ」のしぐさではないか。
こういう企画は「毒オトナ」を増長させる
そういう「毒オトナ」たちが、こういう企画に接触したらそれこそ繰り返しになるが「こんな伝説のクリーチャーがいるのになんでお前は『伝説のクリーチャー』になれないの?」と当事者に対し叩いてくるだろうことは容易に想像できる。
今回、「発達障害って何だろう」企画では意見も募集しているようなので、早速このことをNHKに対しても綴ろうと思う。
それではまた次回。
*1:「マジック:ザ・ギャザリング」というトレカゲームにおける兵隊カード(=クリーチャー)の中で、物語の中心人物等に与えられる特別な称号を持つ兵隊カード。たいていは高スペックのステータスと特殊能力を持ち、また同名カードを場には1枚しか配置できない特殊ルールがある。