こんにちは。¡Hola amigos!
今回も「毒オトナ社会の解きかた」。
この期に及んで「個人の資質が原因」としたいのかNHKは?
この前、NHK「ニュースウォッチ9」において、ものすごい顔をされる女性が出ていた。
自称「犯罪心理学者」。
その人は先日の元内閣総理大臣殺人事件の容疑者のことを、
「ゆがんだ特権意識」
と断じた。
その次に出てきた「真山仁」という人も同様の発言をしていた。
いずれも「母親が毒親」「母親が宗教系カルトに傾倒」といったことへの言及はない。
参考記事
sgtyamabuunyan2nd.hatenadiary.jp
それにしても、また「個人の資質」で片づけようとしている
それにしてもねえ、また今回も「個人の資質」に事件の背景を封じ込めようとしているわけでしょう?
ちょうど20年前の「2000年代就職氷河期」についてのNHK(およびその解説委員など)の論調も似たようなものだったわ。
- 「プロ意識」がない、働くことを甘く見ている
- 企業側が何を求めているかを考えていない
などなど…
そして今回の容疑者もいわゆる「2000年代就職氷河期」の「当事者」だ。
先日の「マガジン9・雨宮処凛がゆく」でもそこに言及している。
同時にひっかかったのは、彼の41歳という年齢。彼はロスジェネの一人だった。
何しろいい大学を出ても正規の職につけない人が多く生み出された世代だ。20代後半の頃、数々の資格取得をしているが、そこには彼の「なんとかしよう」という焦りと、人生を好転させたいという前向きさが見て取れる。
そしてそんな「資格取得」は、ロスジェネの多くが挑んだものでもあり、一歩間違えば「資格地獄」に落ちるとも揶揄されてきた。資格取得に必死になりすぎるあまり、膨大な時間と金銭を無駄にしてしまった者が多くいるからだ。それでも、ロスジェネが「一発逆転」を目指す場合、資格以外に何があっただろう。
山上容疑者もそのような思いから資格を取ったのだろう。が、報道されている範囲では、資格取得後、彼の人生が好転した様子はなく、41歳の時点で、彼は派遣で働く非正規雇用の一人だった。
ここでも、「個人の資質」「努力」ではどうにもならない現実が見え隠れしている。
資格があっても、「実務経験〇年以上」と求人票・求人広告に堂々と掲載されている時代だ。「実務経験」なんてどこで積めばいいのか。
まあ、先述の「犯罪心理学者」の女性も明らかに「私は毒オトナでござい」というのが顔からにじみ出ているし(あまりルッキズムはしたくないのだが…)、本当にテレビで重用される「コメンテーター」「評論家」「解説者」というのは「単に駄弁ってお小遣いを稼ぐだけの職業」なんだなあと思う。
参考記事
sgtyamabuunyan2nd.hatenadiary.jp
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次回に続く。