こんにちは。ぽっちゃり猫が大好き、「ぶた猫ぶーにゃん」と申します。
本ブログの概要をこちらに綴ります。
続きを読むこんばんは。
今回も「与党も野党も茶番」
もはや妄言の域に達した茶番政党の態度について綴る。
さて、前回ちょこっと綴ったが、あの茶番政党は今、「(茶番政党の言う)社会主義、共産主義の社会が実現したら、『自由な時間』が保障される」とのたまうキャンペーンを展開中である。
こんなことにつきあわされる茶番政党の構成員たちも本当に大変だと思う。
その「社会主義、共産主義、自由な時間」はいつになったら実現するのか。
私は実現するとしても数世紀レベルの時間が必要だと思う。
ところで、(これも以前の記事で紹介したが)「菊池真理子」氏の漫画「『神様』のいる家で育ちました 宗教2世な私たち」がある。
本書の第1話にこんなシーンがある。
登場するのは宗教活動の名のもとに母親から虐待や生活監視を受けてきた男性。
成長した男性が母親に反発する中でこんなセリフがある。
「パラダイスでの永遠の命」「ハルマゲドンが近いから」とのたまう母親に対し、
「俺は、永遠よりも、今が欲しいんだよ」
(電子書籍P25、読点追加は引用者)
ちなみに、この男性はこちらの動画を投稿している。
さて、「永遠」を、「社会主義、共産主義、自由な時間」に置き換えたら先述のセリフは茶番政党糾弾のセリフとなる。
「社会主義だとか、共産主義だとか、未来社会だとか、自由な時間よりも、今の暮らしが欲しいんだよ!!」
茶番政党は私たち社会的マイノリティの代理人として、弱き者の声を国会や地方議会に届けてくれる政党ではなかったのか。
それは私たち社会的マイノリティの、「今の暮らし」を守るためのはずだ。
今の茶番政党は、社会的マイノリティの「今の暮らし」などどうでもよく、あるいは「今の暮らし」は「党勢拡大のエサ」でしかなく、まさに茶番政党の「教義」に従わせようとしているとしか思えないのだ。
そして「しんぶん」読者や信者の獲得に躍起にさせる。
ほんと、宗教団体と何が違うのだろうか。
さて、実は「神様のいる家で育ちました」の茶番政党版というべき小説がWeb公開されている。
作者は「
タイトルは「ほくほくおいも党」。
こちらのサイトの4月号~9月号で読むことができる。
まさにテーマは「茶番政党2世として育った子どもたち」。
ぜひご一読をお勧めする。
しかし「パヨク」とかネット差別主義者用語は使ってほしくなかったなあ。
次回に続く。
こんばんは。¡Buenas noches!
しかしほんまに暑い…電気代も爆上がり。エアコンつけないとほんまに死んでしまうよ…
今回も「与党も野党も茶番」。茶番政党のことについて綴る。
「プチ・プーチン」という人がいる。
「レスリングシリーズ」という屈強なオトコたちがくんずほぐれつするシリーズの登場人物の一人で「ユーラシア大陸にまたがる大国で、隣国に侵略戦争を仕掛ける極悪非道国家」の大統領氏にやけにそっくりな人のこと。
昨今の茶番政党の幹部議員・党員および支持者、信奉者が各種SNSでとっている態度を見ていて、この「プチ・プーチン」という言葉が思い浮かんだ。
sgtyamabuunyan2nd.hatenadiary.jp
ところでこの間、こちらの本を読んだ。
本書序盤の侵略戦争についての往復書簡の中で、茶番政党に煎じて飲ませたいというべき一文があったので紹介する。
独裁を産まないためのシステムで重要なのは「政権交代」として、
ロシアでも、大統領任期の期限があったにもかかわらず、プーチンは自分の部下に一期だけは譲ってまた返り咲きを果たしました。そういう同一人物の再選を止める法案を「替わりばんこ提案」の中に織り込まないと、独裁化は止められないんですね。そういう同一人物による長期政権とその独裁化という過程がなければ、今回の「ウクライナ戦争」は起こらなかったはずだと私は強く感じています。
こうした同一人物の独裁化が、古い時代の皇帝ならいざ知らず、近代の時代になってどうして起こるのか、とても気になっています。その原因は、やはりマルクスが「プロレタリア独裁」にお墨付きを与えたということを思い出さないわけにはいきません。これも私が理解し得る「独裁=絶対主義」に関わる範囲内においてですが、マルクスはこう書いていました。
資本主義社会と共産主義社会のあいだには、一方から他方への革命的な変化の期間がある。これに対応して、政治的な移行期間もまた存在しているのであって、この期間の国家はプロレタリアートの革命的独裁でしかあり得ない。(細見和之訳『ゴータ綱領批判』筑摩書房、二〇〇五年、九九頁)
多くの人はマルクスの「資本主義」批判を評価しますが、この「プロリタリア絶対主義」の一文が世界にもたらした深い不幸を取り上げてくれる人は目立たないように感じています。「プロレタリア独裁」という耳当たりのいい用語でもって、個人の政治家を、恐ろしい「独裁者=絶対君主主義者」に仕立てていったという過程です。その初代の「独裁者=絶対君主主義者」はスターリンですが、その継承者が、今の「ロシア」、「中国」、「北朝鮮」に生まれています。
(P18-19、大文字・太文字強調は引用者)
本当に、この部分にはうなずきまくった。
マルクス、「カール・マルクス」といえば、茶番政党の「理論的支柱」、はっきり言ってしまえば「崇拝の対象」としてずっとあがめられている。
最近では「自由な時間と未来社会論」などと称して「もっと深くマルクスを学ぼう」などとキャンペーンを張っているようだ。
しかし、マルクスの「黒歴史」というべき部分にはほっかむりを決め込むんだよね。
そして、「プロレタリア独裁」に基づく組織論を「民主集中制」と称して党内に植え付け、疑問を持っちゃいけないと「学習」するんだよねえ。
マルクスの「黒歴史」「負の歴史」についてもしっかり見なければならないと言うた「鈴木元」という党幹部は除名処分された。
こちらは著書です。
「物言う党員」を除名や除籍にし、党に異論を唱えたら「だったら党をやめてしまえ」などと公然と侮蔑するような「プチ・プーチン政党」はほんまにええ加減にせえと思う。
次回に続く。
こんにちは。連日暑い…
いつもだったら都心部は暑くても、ここら辺はもう少し気温は控えめだったのだが、都心部とほとんど変わらない気温が続いている。
今回も「与党も野党も茶番」。
さて、本シリーズ連載で綴っている「茶番政党」なのだが、ここにきて重大な事態が発覚した。
こちらのブログ記事を見てほしい。
miyashita03nami08.hatenablog.com
最近、茶番政党を離党し、無所属となった埼玉県・蕨市議会議員のブログである。
もうね、涙なしでは読めなかったよ。
特に次の部分。
離党の理由は体調不良で地域高齢女性党員のパワハラがきっかけでした。
それと、改善の希望が待てない党機関に対してでした。
でも、市議団の中や地区委員会でもハラスメントは感じていました。
ものが言える雰囲気ではなく、相談しても こちらの話しはいつも遮られ、一方的にまくしたてられてもう話す気力はなくなる。
その中でも特に募金の事では本当にお金がなくてつらい思いをしました。何年も何年もつらかった。
茶番政党のなかに「人権」などないということがよくわかるというものだ。
参考過去記事
sgtyamabuunyan2nd.hatenadiary.jp
「募金」というのは、定期的に納める「党費」とは別に、
がある。私もなけなしのお金をこの茶番政党にお布施したなあ。
地元の地区支部事務所はエアコンもほとんど壊れかけ、温度設定を思いっきり低くしないと冷房がまともに働かなかったものね。
しかし、ほんまにこの茶番政党はいろんなところで終わってんなあと思う。
最低でも「解党的出直し」が必要、最悪「出直し」を除去して「解党」すべきではないのかと思う。
さて本日、以前の本ブログで綴った漫画評論家「紙屋高雪」で知られる素敵な党幹部が正式に「除籍」させられたということが分かった。
参考過去記事
sgtyamabuunyan2nd.hatenadiary.jp
ほんまにええ加減にせえよ茶番政党、と怒りを禁じえない。
何も言葉が出ない。
ただただ怒りだけだ。
次回に続く。
こんばんは。¡Buenas noches!
今回も「与党も野党も茶番」。
今年も大会が分裂開催されたニッポンの核兵器廃絶運動について綴ろう。
さて、繰り返しになるがニッポンの核兵器廃絶運動は「あること」をきっかけに大きく分裂、現在に至っている。
今年も、二つに分裂した「核兵器廃絶」の世界大会が開かれた。
その分裂のきっかけの一つに、本シリーズ連載でさんざん問題にしている「あの茶番政党」の存在がある。
そのことをつぶさに綴った過去記事をアーカイブしている地方新聞があるので紹介する。
早速引用。
広島市の平和記念公園を埋めた「黒ずんだ波」の前には全学連の学生約60人が占拠していた。「核実験に反対もできない大会は即刻解散せよ」「学生帰れ」。やじと怒号が渦巻く。やがて学生は警官にゴボウ抜きにされる。縄張りの外で市民は黙り込み、その光景をじっと見つめていた。
1963年8月5日の第9回原水爆禁止世界大会。社会党・総評系がボイコットした分裂大会はこうして幕を開けた。政党同士のむき出しの主導権争いを背景に、ヒロシマの願いから遊離し、反核世論を長く停滞させた原水禁運動分裂の夜だった。
「政党同士のむき出しの主導権争い」、ここである。
いつしか核兵器廃絶運動は「いがみ合い」「代理戦争」と化してしまった。
再び引用。
政治色が濃くなるにつれ、日本原水協に強い影響力を与えていた共産党系と社会党系の路線の違いが組織内にくすぶり始める。対立は61年9月のソ連核実験再開をめぐり決定的になった。「いかなる国の核実験にも反対」を運動の原則にする社会党に対し、共産党は反米反帝国主義を土台に「防衛的立場の社会主義国の核実験を、帝国主義国の実験と同列に論じるのは誤り」と反論。62年の第8回大会はこの「いかなる問題」で混乱し、日本原水協は機能停止状態に陥った。
(大文字・太文字強調は引用者)
要は反米(いわゆる「アメリカ言いなり」に反対する)・親「東側陣営」の立場から、
「東側陣営の核兵器はキレイな核兵器」
なのだと言いたいわけである。
これは以前綴った、「茶番政党は日本国憲法の平和条項(憲法第9条)に反対、自衛戦争は容認されるべきという立場をとった」のと地続きなのだと思う。
核兵器についても「自衛用のそれは容認されるべき」という話。
参考過去記事
sgtyamabuunyan2nd.hatenadiary.jp
まあ、これも「東西冷戦」に翻弄された結果なのだろう。
ただ、冷戦終結後も分裂したままなのはやはり茶番政党のプライド、「俺たちが日本の民主主義、平和主義を育てたのだ」という虚栄心なのだろう。
やはり茶番政党は自己批判の上、解散消滅した方が日本の民主主義のためになる。
次回に続く。
おはようございます。
3ヶ月ほど更新できなかった。毎度毎度申し訳ない。
今春入社した新しい職場をうつ病悪化で3ヶ月で退社してしまった。その後もブログ更新の意欲がわかずずっと放置してしまったのだ。
さて、久しぶりの記事は「与党も野党も茶番」。
さて、明日、フランス首都パリで開催される「オリパラ」の開会式がおこなわれる。
で、今、かつての「オリパラ」メダリストの政権与党所属衆議院議員氏が香典やら裏金やらで問題になっている。
この方は覚えているぞ。
長野オリンピック1998において、スピードスケートで当時大ブレイクしていた「スラップスケート」をあえて使用せず出場、上位に入れず悔し涙を流していた。
しかし、なぜ「オリパラ」メダリストやプロアスリート氏はそろいもそろって「政権与党」の国会や地方議員になったりするのだろうか。
知っているだけでも(元職含め)これだけいる。
地元の政財界とのつながり、というのもあるんだろうが、やはり一番の理由は、
「スポーツウォッシング」
だろう。
スポーツの「さわやか」「清純」「公正(フェアプレー)」のイメージを利用して、政権与党の悪辣さ、不正を覆い隠す効果。
参考過去記事
sgtyamabuunyan2nd.hatenadiary.jp
で、一方の国政野党の側には、不思議なことにアスリートや「オリパラ」メダリストは来ないんだよなあ。
「学習」という名のもとに自党への絶対忠誠を誓わせる洗脳教育をうけなければならない「あの茶番政党」はまあ当然として、「立憲を名乗る政党」にはもう少しいてもおかしくないと思うんだけど…
やっぱり政権与党、あと「維新を名乗るナニワのトランピズム政党」の方が「セカンドキャリア」の上でも美味しいんだろうな。
まあ、今年の「オリパラ」はほとんど見ません。
次回に続く。
おはようございます。
今回も「与党も野党も茶番」。
先日、茶番政党の新聞がこんな記事を出した。
要はれいわ新選組及び山本太郎氏は茶番政党を誹謗する愚か者なのであり、茶番政党はそんなことを許さないというている。
記事にはこうある。
経済政策について山本氏は、れいわ新選組は「徹底した積極財政」をとっているが、「今の野党も与党も緊縮(派)なんですよ」「自民党の緊縮派顔負けということまで言っちゃう」と述べました。そして、国民を苦しめている物価高や円安をもたらしたアベノミクスの「異次元の金融緩和」について「特別な政策じゃない」「足りないお金を増やすことによって経済を立て直すという当たり前の経済政策」だと述べ、お金を預けた側が金利を払うという異常なマイナス金利についても解除を主張することは「完全に経済音痴の域」だとしています。そして、こうしたれいわの経済政策に同調しない限り、共闘はしないというのです。
山本太郎氏は別にアベノミクスを礼賛なんかしていないと思うけどなあ。「おしゃべり会」のYoutube動画などを見ている限り。
金融緩和などは単に「経済政策の基本」というているに過ぎない。
それに「アベノミクス」が一部富裕層を肥え太らせている部分には破折をしている。
増税?ダメゼッタイデモでもそう言うている。
で、茶番政党はこんなことを言うている。
山本氏は「ほかに処方箋はない」としていますが、「異次元の金融緩和」ではなく、アベノミクスで巨額の利益や内部留保をため込んだ富裕層や大企業に応分の負担を求めるというのが、日本共産党が示している「処方箋」です。
(大文字・太文字強調は引用者)
「巨額の利益や内部留保をため込んだ富裕層や大企業に…」
それってさあ、「打ちこわし」の発想だよね。
江戸時代によくあった、米蔵を襲撃するあれ。
ちょうど近所の阪南市のホームページにも「打ちこわし」の記述があったわ。
資本家、富裕層を否定する茶番政党にとってはれいわ新選組の言うことは到底容認できないよねえ。
しかし、先ほどの増税ダメゼッタイデモでもシュプレヒコールで
「ないところから取るな!あるところから取れ!」
というている。この部分は無視するのだろうか。
それにしても、茶番政党がれいわ新選組を公然と誹謗するのって、以前から本シリーズ連載でも綴っているけど、
「嫉妬しているから」
なんだよね。
結党から100年経った政党(ただし国政において一大勢力にすらなれない)である茶番政党からみて、ポット出の弱小政党ごときに自分たちのお株を奪われるのがガマンできないのだ。
実際政党支持率でも負けつつあるし。
それにしても、茶番政党の新聞ってすっかり「聖教新聞」みたいになってきたなあ。
茶番政党さん、これも「政治対決の弁証法」なのですか?
自らを邪魔する存在に対しては徹底的に闘うという。
次回に続く。
こんにちは。4月になりました。
今回も「与党も野党も茶番」。
今回は「維新を名乗るナニワのトランピズム政党」のことについて綴る。
先日、図書館で借りて読んだ本がある。
冨田宏治著「維新政治の本質(あけび書房)」。
増補版 維新政治の本質 組織化されたポピュリズムの虚像と実像 – あけび書房
一言でいえば、タイトル通り「本質」に8割がた迫っている良書だった。
著書冒頭で、本ブログでも取り上げた元フリーアナウンサー氏の「人工透析を受けている人は治療費全額自己負担。払えないなら死ね」発言を取り上げ、これに喝采を送る層への分析をおこなっている。
参考過去記事
sgtyamabuunyan2nd.hatenadiary.jp
sgtyamabuunyan2nd.hatenadiary.jp
早速引用。
本書の冒頭になぜこの発言なのか。それは言うまでもなく、「人工透析患者を殺せ」というこのおぞましい発言こそが、維新政治の本質を何よりも雄弁に物語っているからです。(中略)いかなる人びとがどのような思いから、このような発言に喝采を送り、このようなおぞましい発言をする人物を公認候補として押し立てる「維新の会」なる勢力を支持するのでしょうか。そしてその背景には、維新政治が跋扈する大阪という街のどのような現実が横たわっているのでしょうか。本書の課題は、このような問いに答えながら、維新政治の本質に迫っていくためのささやかな試みにほかなりません。(P7)
そこに浮かび上がってくるのは、「格差に喘ぐ若年貧困層」などでは決してなく、税や社会保険料などの公的負担への負担感を重く感じつつ、それに見合う公的サービスの恩恵を受けられない不満と、自分たちとは逆に公的負担を負うこともなくもっぱら福祉、医療などの公的サービスの恩恵を受けている「貧乏人」や「年寄り」や「病人」への激しい怨嗟や憎悪に身を焦がす「勝ち組」・中堅サラリーマン層の姿にほかなりません。
彼らの思いを理念型的に描き出してみましょう。
彼らは、大阪都心のタワーマンションか郊外の戸建て住宅に暮らし、かなりの額の税金、社会保険料、介護保険料、年金などを負担しながら、医療、子育て、福祉などの公的サービスの恩恵を受ける機会は必ずしも多くありません。彼らは日頃からジョギング、アスレチック・ジムなどで体を鍛え、有機野菜や減塩レシピなど健康に留意した食生活を送っており、医療機関にお世話にならないよう自己管理を怠りません。ですから、飲酒や健康によくない食生活など自堕落な生活の果てに自己責任で病気になった「自業自得の人工透析患者」たちが、もっぱら自分たちの負担している健康保険によって保険診療を受け、実費負担を免れていることに強い不満と敵意、さらには怨嗟や憎悪すら抱いています。だいたい大阪の街の「地べた」にへばりつくように住んでいる、「年寄り」「病人」「貧乏人」は、税金も、社会保険料も、介護保険料も、年金もほとんど負担することなく、もっぱら彼らの負担した税金、保険料、年金をシロアリのように食いつぶしつづけています。さらにそれを管理する公務員たちも、高給をとるばかりか、さまざまな無駄遣いや不正を働きながら、労働組合運動まで行なって、この食いつぶしに加担しています。少子高齢化による医療、福祉への公的負担の激増により国や府の財政危機が進むなか、このままでは日本は滅びかねません。そうしたなか、「身を切る改革」と「官から民へ」のスローガンを掲げ、自己責任と市場原理主義にしたがって、閉塞した現在のシステムを打ち壊そうとしてくれている「維新の会」は、自分たちが希望を託せる唯一無二の改革勢力にほかならない、といったようなところでしょうか。(P8-9)
本当に素晴らしい分析である。
私が本ブログで「毒オトナ」と表現している層にも当てはまるものだ。
それにしても、党創立から十数年、もはや大阪府内を「牛耳る」レベルにまで来たナニワのトランピズム政党。
その原動力は何なのかについても本書は分析している。再び引用。
2015年11月30日付の産経新聞は、「維新」の地方議員たちが凄まじいまでの組織戦を展開していることを報じていました。大阪府下と近辺選出の国会議員、府会議員、市会議員、町村会議員、総勢百数十人(当時)が、1人1日600電話、300握手、10辻立ちのノルマを課せられ、幹部による抜き打ちの巡回点検などを通じて、ノルマ達成を日々強いられていたというのです。それは、ある所属議員が「ブラック政党ですわ」と自嘲気味にボヤくほどのものでした。(P29)
この600電話というものも、無差別に電話するというものではなく、支持者とのコミュニケーションが主だということも本書では綴られている。
わざわざ「掘り起こさ」なくても府議会、市町村議会での最大会派、そして国会議員で「ゼロうち*1」が出るんだからすごいわな。
こんなのに茶番政党がかなうわけなんてない。
この引用部分とともにナニワのトランピズム政党がすごいと思うのは街頭ポスターの数。
駅前や市街地の主要な店舗や一般住宅のあちこちに党のポスターが貼られているのだ。
このポスターの重要性に、「社会的マイノリティの代理人になってくれそうな政党」の中で気づいているのは「れいわ新選組」しかない。
「おしゃべり会」の終わりで山本太郎氏がいつも言うている、
「皆様のご自宅に『壁』『塀』はございませんか?ぜひ、『れいわ新選組』のポスターを貼ってほしいんですよ!」
と呼び掛けているのがそれである。
それにしても、最近の公営住宅、UR賃貸などでは規約改正で政党のポスターをベランダのフェンスに掲げられなくなったんだよなあ。
もう一つ、本書の評価点は「ナニワのトランピズム政党」および創始者「ナニワのドナルド・トランプ」をのちの「本家ドナルド・トランプ」などと関連付けているところにある。引用。
それにしても、トランプ米大統領の就任とその後の彼の振る舞いを目のあたりにして、多くの大阪府民・市民は奇妙な deja vu(=既視感)に捕らわれたことでしょう。「ナニワのドナルド・トランプ」氏のそれと瓜二つだったからです。(P110、個人名の一部は改変。)
関連過去記事
sgtyamabuunyan2nd.hatenadiary.jp
そして、「ナニワのドナルド・トランプ」や本家ドナルド・トランプなどが拍手喝采を浴びる根底として、
「不寛容なポピュリズム(ポピュリスト)」
というキーワードを挙げている。
ポピュリストたちは、人びとの間にある「違い」をことさらに暴き立てます。そして、自分たちと違うものに対する憎悪と排斥の感情を煽り立て、敵を徹底的に叩くことで、喝采を浴び支持を集めようとします。これこそが彼らを「不寛容なポピュリスト」と呼ぶ所以です。
そこでは、自由や人権、個人の尊厳は、タテマエとして紙屑のように踏みにじられ、真実が語られるべきであるという道義すらゴミ箱に投げ入れられます。タテマエに依らず、フェイクやデマに満ちた言動で、敵を激しく攻撃する「本音で語るマッチョなリーダー」が跋扈することになるのです。
大阪における維新政治がトランプ大統領やル・ペン氏*2を先取りする「不寛容なポピュリズム」であったことは、もはや言うまでもないでしょう。(P111)
ぐうの音も出ないほど見事な分析である。
毒オトナ社会の「マウンティング」の理論でもある。
私がブログで綴り、そして動画でも説明したそれ。
sgtyamabuunyan2nd.hatenadiary.jp
このように、8割がた「維新を名乗るナニワのトランピズム政党」のことについてうまく迫っている本書だが、一部「画竜点睛を欠く」点もある。
その一つは、「貧困層、下流社会の住人も積極的にナニワのトランピズム政党を支持している」という部分に迫っていない点だ。
私の父親がそうだ。本ブログにも散々綴っているが、はっきり言って「貧困層の住人」である。「日頃からジョギング、アスレチック・ジムなどで体を鍛え、有機野菜や減塩レシピなど健康に留意した食生活を送っており、医療機関にお世話にならないよう自己管理を怠りません」とは真逆で酒を飲み煙草もくゆらせ、身体を鍛えるようなこともしない自堕落な生活をしている。
そんな父親は積極的な「維新を名乗るナニワのトランピズム政党」の支持者である。「大阪都構想(笑)」も賛成していた。
本ブログではこの部分を「マウンティングの一種で、いわゆる『勝ち組政党』を支持することで『自分自身も勝ち組の一員なのだ。お前たち負け組、社会的弱者ではないんだぞ』という確認≒マウンティングをしている」と綴っているのだが(そして動画でも説明しているのだが)、著者の冨田氏の見解を知りたかったなあ。
参考過去記事
sgtyamabuunyan2nd.hatenadiary.jp
毒オトナたちにとって「『OSAKA4区』になることによって暮らし向きがどうなるか」なんかどうでもよい。 自分たちの「敵」である「共産党、公務員、既得権益、抵抗勢力」が悔し涙を流すところを見て嘲笑いたいだけだから。
毒オトナの条件(53)「大阪都構想(笑)」改め「OSAKA4区構想」は、住民投票で可決されるだろう… - ぶた猫ぶーにゃんの社会的マイノリティ研究所
もう一つ「画竜点睛を欠く」点を挙げる。
それは4年前の「大阪都構想(笑)=OSAKA4区構想」住民投票で「オール大阪(反対派)」の底力については綴っておられるが、れいわ新選組・山本太郎氏のことについては触れていなかったこと。
山本太郎氏があのとき大阪市内を駆け巡り、「大阪都構想(笑)=OSAKA4区構想」はここがダメだとひたすら指摘することがなかったら、
99.99999999%住民投票を通っていただろう
ことは想像に難くないのに。
参考動画
本書では、選挙戦や「大阪都構想(笑)」などを通じ、「維新を名乗るナニワのトランピズム政党」を超える「選択肢=オルタナティブ」を作るにはどうしたらいいのかも綴っているが、残念ながら今や「オール大阪」「野党共闘」の機運はすでになく、逆に「与党も野党も茶番」というべき政党間の「内戦状態」になってしまっている。
その代表が茶番政党とれいわ新選組がお互いをディスったりすること。
この状況で一番高笑いしているだろうなあ、ナニワのトランピズム政党。
残念ながらこれからも大阪を牛耳り続け、あるいはニッポン国の主流政党にのし上がるだろう。
次回に続く。