ぶた猫ぶーにゃんの社会的マイノリティ研究所

私、ぶた猫ぶーにゃんの「社会的マイノリティ」について考えるブログです。主に社会的マイノリティ、そして彼ら彼女らを侮辱する「毒オトナ」について綴っています。

やはりあの番組、「ヒキルナ」「サムラゴーチ」の臭いがしましたか。

おはようございます。

先日放送されたこの番組、見ましたか。

NHKスペシャル | 自閉症の君が教えてくれたこと

同じ自閉症スペクトラム持ちの私から見てもすごく「臭かった」。

同じくNHKスペシャルで放送された「奇跡の詩人・日木流奈」「佐村河内守」と同じ臭いがした。

そう思ってネットサーフィンしていたら、同じような感想を持った人がコラムを綴っているのを発見した。

自閉症者・東田直樹氏のNHKスペシャル「自閉症の君が教えてくれたこと」に疑問 | メディアゴン(MediaGong)

紹介記事から引用。

上述のようにアスペルガータイプの人の発言はこれまで色々とある。しかし、東田氏は「重度の自閉症ですが文字盤やパソコンを前にすると自分の意思を伝えられるという世界的にも極めてまれな能力を持っています」ということになるのである。

この文字盤を使うという点に疑問が入り込む余地が生まれる。幼少の頃の東田氏はおかあさん手作りの文字盤を使い、おかあさんが東田氏の手を支えて指さす方法で言葉を紡ぎ出していた。この行為をファシリティテッド・コミュニケーション (FC:Facilitated communication)=介助されて行うコミュニケーションと言う。東田氏はの場合はおかあさんがFacilitator(介助者)である。

このファシリティテッド・コミュニケーションに関しては専門家からの批判が多い。コックリさんと同じであると思う。筆者も懐疑的である。(ファシリティテッド・コミュニケーションに関する米国心理学会の決議|http://www.geocities.ws/validationluna/html/ATTABDA.html

 「文字盤を使って会話」という部分で、私は先述の「奇跡の詩人・日木流奈」を思い出したのである。

「奇跡の詩人」の側はNHK側が「やましいところはない」と最終判断したそうだが、「佐村河内守」は本人が虚偽であることを認めた。

引用した記事にもあるように、こういう「ハンディキャップを持っていても高い能力を発揮する人」ばかりを紹介することはそういう人たちの実像を見誤らせる。
同じ「自閉症発達障害」でもこういう人間がいると紹介される一方、「犯罪者予備軍」と紹介されることも多い。

NHKはこういう人たちの実像を伝えようと努力しているのは私も認めるが、こういう「勇み足」的な企画を放送することについてはもう少し慎重になってほしい。

NHKスペシャルといえば、最近は芸能人トークをはさんでみたり、ナレーションに芸能人を起用することが多いね。
昨冬から今春にかけて放送された「新・映像の世紀」には俳優の山田孝之氏がナレーションに起用されていたし。*1
引用記事のサイトにはこういうのもあったよ。

<作り手の自己満足?>NHK調査報道のナレーターに有名人を起用する無駄遣い | メディアゴン(MediaGong)

それでは。

*1:アナウンサーの伊藤敏恵氏との2人体制。