ぶた猫ぶーにゃんの社会的マイノリティ研究所

私、ぶた猫ぶーにゃんの「社会的マイノリティ」について考えるブログです。主に社会的マイノリティ、そして彼ら彼女らを侮辱する「毒オトナ」について綴っています。

日本のネットコミュニティには「ネカマ」「ネナベ」が常に潜んでいると心得よ。特に知的障害者がネットを使うとき。(追記あり)

おはようございます。

おとといの大晦日、私は紅白歌合戦など特番には何の興味もなかったが、偶然見た番組に興味をひかれた。

それは、NHKの教育コンテンツコンクール「日本賞」受賞作品一挙見せます、という内容の番組だった。

www.nhk.or.jp

その中でもグランプリ「日本賞」受賞作品がとても衝撃的だった。
(以下、ネタバレも含むので折りたたみます)

「消えたブロガー」

題名は「消えたブロガー アミナ」。
日本賞公式サイトにはこうある。

アミナは、シリア・ダマスカスに住むレズビアンの反体制活動家。彼女は“ゲイガール・イン・ダマスカス”というブログを開設し、世界中から多くのフォロワーを集める。ダマスカスでの活動の姿と、エロティックなプライベートのささやきが人気を集めたのだ。カナダに住むサンドラも、ネットの上でアミナに恋をしたひとりだった。
しかし、突然、アミナは姿を消す。アミナの行方をめぐり、物語は急展開してゆく。秘密警察に連れ去られたのか?もはや、彼女は生きてはいないのか?さまざまな憶測が飛び交う中、大手メディアや数々の諜報機関が動き始めたその時、あまりにも意外な事実が明らかになる。
ネットに潜むリスクと、それに翻弄される現代社会を鮮やかに描く。

もうぶっちゃけてしまおう。
この「アミナ」は、「ネカマ」だったのだ。

私も見ていて「もしかしたらこれ、実は『ネカマ』だったという話ではないのか。『ネットコミュニティの危険性』とか言っているんで」と思ったが、途中でシリアの反独裁政権運動などが絡んでくるので「いったいどういう展開になるのか。実は単純に『ネカマ』にとどまらないんじゃ…」と思ってみていたものの、結局は「ネカマ」の話であった。

しかし、この「事件」は欧米のネット社会では衝撃的だったようだ。
作品内でも関係者たちの誰もがショックを隠せない表情をしていた。
作品終盤で「サンドラ」氏が「ネカマ」本人に殴り込むときの表情が忘れられない。

欧米のネットコミュニティでは「実名・顔出し」が原則である。
フェイスブックなどSNSサイトもそういう原則に沿っており、今回それを「荒す輩」が出現したことで、こんな大騒動になったのだ。

わが国では日常茶飯事(体験談も交えて)

しかし、翻ってわが国では「ネカマ」「ネナベ」など、日常茶飯事である。

特にアイドルや声優など「芸能人」に成りすましている人間のなんと多いことか。

少し体験談を披露する。

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10年前、「mixiコミュニティ」の会員だったころだ。
あるボードゲームのコミュニティに参加していたのだが、ある日「田村ゆかり」という名前のアカウントが「ボードゲームに興味あります。ぜひ友達になってください」と私に近づいてきた。

え、あの人気声優の「田村ゆかり」?
私は友達になった。

しかし、書込みやメッセージなどが、なんか女性らしくないことに対し、私は不審に思った。
私に対して「お前」などと聞いてくることなどから、「私のことを知っている人」ではないかと思ったりした。

で、当該ボードゲームのサークル仲間に聞いてみた。

案の定、以前、サークル主催の大会に参加し、私とも面識のある男性であることが分かった。
ネカマ」だったのだ。

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それ以来、芸能人を安易に名乗るアカウントには警戒しているし、
フェイスブックでは各種投稿の公開範囲を「友達まで」に限定し、その友達も「実際にお付き合いしていて面識も十分」な人しかフォローしていない。

知的障害者など、「純粋まっすぐ君」たちは本当に気をつけろ!

さて、そのフェイスブックには、私の知り合いである知的障害者もいるのだが、ずいぶんとまあたくさんの「芸能人」を名乗るアカウントをフォローしている。

しかし、それ、本当に芸能人本人のアカウント*1ですか?

半「公人」であるはずの芸能人を称するアカウントが、「秘蔵写真公開!お宝ショットですよ」などとなんとも下品な煽りをつけて写真を投稿することなど、常識をわきまえていればあり得ないと思うのだが…
中には「この続きはこちらをクリック!」とURLリンクを用意していて、特定のサイトを踏ませて小遣い稼ぎを図ったり、あるいはそこからウイルス感染やフィッシング・スキミングを図ろうとしていることもある。

参考リンクを紹介する。

www.huffingtonpost.jp

その知的障害者は「深田恭子」氏の大ファンだが、試しにフェイスブック内で「深田恭子」を検索にかけてみたら、個人アカウントだけでこれだけ検出された。

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むろん、「同姓同名の別人」ということも考えられるのだが、何も考えずに「芸能人のアカウントだ」と言ってフォローしてしまうととんでもない目を見るだろう。

私はこの間、自分がお世話になっている障がい者就労支援施設のスタッフに、「次回のイベントでは主にSNS利用の際の危険性を中心に、インターネットとの付き合い方講座を開催してください」と要望を出した。

それではまた。

*1:あるいはその芸能人が所属している芸能事務所が運営しているアカウント。