こんばんは。Buenas noches!!
それにしても暑い…しかし東京はこの時期にしては過ごしやすい気温だそうではないか。
さて、昨日更新された「マガジン9」の「雨宮処凛がゆく」、今回はいつにもなく「すさまじい」内容で目を見張った。
HIKIKOMORI+NEET+DQN≒「CHAVS」
このコラムは本当に最初から私の目をくぎ付けにした。
「CHAVS(チャヴ)」っていったい何なんだ?
雨宮氏の解説にはこうある。
本のタイトルとなっている「チャヴ」とは何か。それは「急激に増加する粗野な下流階層」。「偽物のバーバリーなどを身につけた無職の若者を中心とする下流階級」というのがそのイメージで、多くがスーパーのレジ係やファストフード店員、清掃員として働いているという。読みながら、「チャヴ」とされた人々に向けられる悪意に苦しくなりつつも、どこか既視感を覚えた。
ふむふむ、「無職の若者を中心とする下流階級」というのは、わが国の「NEET」と「DQN」を組み合わせたような雰囲気、ということか。あと「HIKIKOMORI」もか。
「既視感」というのはまさに「NEET」「DQN」のレッテル貼りと似たようなところがあるということだろう。
あからさまなバッシング。まさに「憎悪ポルノ」
決して人種差別や同性愛者差別をしない人々が、堂々と繰り広げる「チャヴ・ヘイト」。そんなチャヴに対するイメージは、セックスや10代での出産、生活保護、無職、アルコール、ドラッグ、暴力、怠惰といったものばかりが強調され、偏見に満ちている。が、彼ら「白人労働者階級」は人種差別主義者の集まりなのだから、彼らを嫌っても許されるというロジックが成り立っているというのだ。
(中略)「子どもばかり産んで福祉制度を食い物にするだらしないシングルマザー」というタブロイド紙定番のイメージだ。こうして「チャヴ」バッシングは、実に政治的に使われていく。「福祉のたかり屋」を叩けば、低賃金労働者の支持が集まりやすい。
また、「憎悪ポルノ」だよ…
「セックスや10代での出産、生活保護、無職、アルコール、ドラッグ、暴力、怠惰」まみれの連中が「子どもばかり産んで福祉制度を食い物にする」ことをバッシングする。
「憎悪ポルノ(ついでに「感動ポルノ」も)」の本質は、「上見て暮らすな、下見て暮らせ」。
「えた・ひにん」などという賤称語を用いて「自分はまだましだ、この世にはどうしようもない『人間の屑』がいるのだから」と認識させる。
そしてかつての「えた・ひにん」は、現代では「HIKIKOMORI・NEET・DQN」ということになる。
対抗策は「闘う」こと。これは現代の「スパルタクスの反乱」だ!!
わが国の「HIKIKOMORI・NEET・DQN」そして英国の「CHAVS」。
以前綴った「憎悪ポルノ用語を新造してでも『下見て』暮らしたい」本質は、どうやら世界共通のようだ。
sgtyamabuunyan2nd.hatenadiary.jp
「憎悪ポルノ」の矢面に立たされている当事者は本当に闘わなければならないと思う。
まさに、「現代版『スパルタクスの反乱』」だ。
実際、コラム終盤ではこう綴られている。
「認識すべきことはさらにある。新しい階級政治は、いまやイギリスだけの現象ではない。億万長者のビジネスエリートたちがグローバル化したのであれば、労働者階級の人々もあとに続かなければならない。選挙にもとづく政府を人質にとって、多国籍企業が身代金を要求することができるのなら、その挑戦に立ち向かえるのは、強力で国際的な労働者たちだけだ。急成長するインドや中国の労働者と提携することで、イギリスの労働者は初めて、賃金や雇用条件の世界的な『底辺への競争』を食い止めることができる」
まさにプレカリアート世界連帯、である。
今回、雨宮氏が紹介した本は、最近発売されたそうだ。
私も機会があれば図書館で取り寄せて貰ったうえで読んでみたいと思う。
それではまた。Adios amigos!!