ぶた猫ぶーにゃんの社会的マイノリティ研究所

私、ぶた猫ぶーにゃんの「社会的マイノリティ」について考えるブログです。主に社会的マイノリティ、そして彼ら彼女らを侮辱する「毒オトナ」について綴っています。

もう一度、「権利求めるなら義務果たせ」の愚かさについておさらい。

こんにちは。Hola amigos!!

2018年が始まった。
姉妹ブログにも綴ったが、私は「おめでとう」という言葉はとても使う気になれない。
「喪中」という方もいるだろうし、私もそうだが自分の境遇を考えたらとても「めでたい」気分になれない人もたくさんいるだろうからだ。

さて、今回は以前綴った「権利と義務」についてのおさらい。

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こちらの過去記事に、わが国の人たちがよく言う「権利を求めるのなら義務を果たせ」という言説への批判を綴ったが、もう一度このことについて考えてみたい。

義務を果たさなければ、生きることも許されないのか

ここでいう「義務」とは、主に「労働」「納税」である。

何らかの事情でこの「労働」「納税」ができない人たちが、生きるための「権利」を行使しようとすると、周りからこの言葉を浴びせられる。

「義務を果たしていない奴が何を言うか」
「働かざるもの食うべからず」

しかし、私は思う。

「これらを果たしていないからと言って、生きることすら許さないというのか」

「黙って義務を果たしていれば、権利は後からついてくる」?

もう一つのおさらいは、この「御恩と奉公」的権利観が「受け身」「指示待ち人間」的な思考に陥ってしまうということ。

「黙って義務を果たしていれば、権利は後からついてくる」

つまりはこういうことである。

しかし、「障害基礎年金」の解説本の書評記事でも綴ったように、「現代的権利」というものは「自らが申請なりアクションを起こすこと」が基本である。
逆に言えばアクションを起こさなければ享受することができない。

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「黙って義務を果たしていれば…」という言説は一見もっともらしいが、「申請」「要求」「権利行使」することを許さない、封じ込めてしまう、ということにつながってしまう。

本日は大体こんなところである。
それではまた。

高齢HIKIKOMORI当事者の親たちよ、「あぐり」を目指そう。

こんにちは。Hola amigos!!

前回記事で「今月=今年最後の記事」と綴ったが、やっぱり今日も更新しようと思う。

さて、2017年も「HIKIKOMORI」のことについていろいろ綴った。

今回は「高齢HIKIKOMORI」という言葉で検索して見つけた面白い記事について綴ろうと思う。

news.yahoo.co.jp

今夏、105歳で亡くなった「日野原重明」氏を引き合いに出して、「高齢HIKIKOMORI当事者の親御さんたち、105歳まで生きましょう」と綴られているのだが、私はこの場合「日野原重明」よりもふさわしい例があるんじゃないかと思う。

それは「吉行あぐり」。
NHK連続テレビ小説の題材にもなったお方である。

吉行あぐりは、「吉行淳之介」「吉行和子」「吉行理恵」三きょうだいの母親である。
こちらは一昨年(2015年)、107歳でお亡くなりになった。

特筆すべきは、子どもである吉行淳之介・理恵両氏が、
親より先にお亡くなりになっていることである。*1

最近も、40代から50代でお亡くなりになる著名人が後を絶たなかった。
親よりも子どもが先に亡くなることなんて何も珍しくない。

もはや40代がボリュームゾーンとなったHIKIKOMORI当事者も、とても長生きできる状況にはないと思う。

だったら、もはや絶望しかない子どもよりも長く生きてやろうじゃないか。

私はそう思うのである。

それではまた。2018年も宜しくお願いします。

*1:淳之介氏は70歳、理恵氏は66歳没。

近況のお題2つ。

こんばんは。Buenas noches!!

今回は近況のお題2つ紹介する。

また憎悪ポルノか

先日、日本テレビ系列でまた「憎悪ポルノ」番組が放送された。
こちらの記事に詳しい。

news.yahoo.co.jp

要は「生活保護の不正受給をしているこんな奴らを許すな」というものだ。

ああ、本当に懲りないやっちゃなあ…

CMを見せるためなら何でもアリやで…

私は今年に入って本当にテレビを見る頻度が減った。
民放はもはやこの手の「憎悪ポルノ」「日本スゴイポルノ」コンテンツばかりだし、NHKも民放コンテンツの真似をしている。

年明け以降はさらにテレビを見る頻度が減るだろうね。

フェミニズムミサンドリーイズム(女権帝国主義)だと思っておられる方々に見てもらいたい記事

これも最近ツイッターなどをはしごして見つけた記事。

www.buzzfeed.com

前回紹介した「#MeToo」に対して悪態をついておられる方々に読んでほしい記事である。

印象に残った言葉を一部引用する。

当然ながら、#MeToo は「反男性運動」ではありません。反暴力、反ハラスメントのキャンペーンです。

 

#MeToo は女性のためのもので、性暴力なんて自分とは無縁だと思っている男性も多いでしょう。でも、ちょっと待って。

男同士で性的な嫌がらせをされたことはないでしょうか。性器をからかわれたり、服を脱がされたり、性体験の有無を無理やり聞き出されたり、買春を強要されたりしたことはないでしょうか。

子どもの頃に受けた嫌がらせや「いじめ」には、そうした仲間内の性的な虐待が含まれています。大人になってからも、酒の席や先輩からの「可愛がり」でそんな目にあった人は少なくないでしょう。

 

こうした問題*1に対応するため、1986年にヨーテボリ市に初めて「男性危機センター」が設立され、現在はスウェーデン全国およそ30カ所の同様の施設で、人間関係や離婚や子育て、感情をコントロールすることの困難さや暴力などの問題を抱えた男性を、自治体やNPOが支援しています。

問題を抱えている男性には暴力行為の加害者としての側面と、女性との関係性の変化がもたらす危機の側面の二つがあり、両方を視野に入れて支援しているそうです。

 

もう、長くなって「引用」ではなく「記事転載」になってしまうが、とにかく読んでほしい。本当に読んでほしい!!

ところで、記事冒頭にこういうエピソードがあるのだが…

22年前、深夜番組で新人アナウンサーに催眠術をかけて、過去の性体験の人数を言わせる企画がありました。私は催眠術にかかりませんでした。

だけど、かかったふりをすることが求められているのはわかったので、下手な芝居で人数を答えました。目を開けると、スタジオは白けていました。朦朧としながらも、言いそうになるのを必死で堪えるリアクションが求められていたのです。

この「催眠術をかけた人」って、もしかして現在はベストセラー作家らしい、

M岡K祐

 のことですかね?
彼が「催眠術師」という名の「インチキ奇術師」としてテレビに出演していたことなど今は黒歴史みたいだけど…

それではまた。

*1:引用者注・スウェーデンにおいて女性の社会的地位が高まる一方で、男性が「男性的役割の押し付け」に苦しめられてしまう問題。

「#MeToo」で、一番声を上げてほしい職種。

こんばんは。Buenas noches!!

今年、2017年、世界で一番話題になったことは、

「#MeToo

だと思う。
「TIME」誌でも「今年一番の話題」として認定されたし。

www.bbc.com

要は性的強要、性的暴力、強制性交*1等の被害者たちが声を上げた、ということである。

以前綴ったこの記事を思い出した。

sgtyamabuunyan2nd.hatenadiary.jp

今回の「#MeToo」ムーブメントにおいて、国内で私が一番声を上げてほしい職種こそ、「セックスアピールアイドル」である。

雑誌の表紙等で、水着や露出度の高い服装を身につけ、性欲を掻き立てる画像を提供されている女性たちだ。

ハリウッド映画女優たちもプロデューサーなどから被害を受けたと告発しているのだから、セックスアピールアイドルたちがこの手の被害を受けていないはずがない。

私自身ファンだったT氏も、いつの間にやらカメラマン氏と入籍していたことなど被害を想起させる事実が発覚したのだから…

それにしても、いわゆる「セクハラ」なるものは、「パワハラ」の一形態なんだと思うなあ。
「社会的地位の差」をダシにして「性的強要」を図ろうとしているのだから。

それでは。

*1:旧名「強姦」。今年の刑法改正でこの名称に変更された。

前々回のエピソードで思い出したこと。

こんにちは。

前々回、クローズアップ現代プラスで放送されていた内容について綴った。

sgtyamabuunyan2nd.hatenadiary.jp

その番組を見ていて思い出したのが、「ダイの大冒険」のワンシーンのセリフを改変したパロディ漫画なんだよなあ。

この手の漫画のシリーズは本当に面白かった。
まあ著作権的にはアウトなんだけど、昔あった「ジャンプ放送局」の「ドラゴンボールパロディ特集」を思い出したよ。
あれもワンシーンのセリフを改変してギャグにする内容だった。

閑話休題

しかし本当に新卒採用を逃したら非正規雇用しかないのはつらすぎるよなあ…
「だからみんな新卒の時に就活するのよ」とか言っているんだけど、私が新卒の就活をしていたときは本当にひどかったからなあ、特に「高学歴サマが何の用だ」とか言われたりしたときは涙が出た。

sgtyamabuunyan2nd.hatenadiary.jp

で、最後の叫び「俺らの悲惨さをよっく目に刻んどけよッ!!!」「このバッカヤローッ!!!」というのが、まさにあの番組だったのではないかと思う。

それでは。現在「星のドラゴンクエスト」にて、「ダイの大冒険」コラボイベント開催中です。

もう、「HOGO NAMENNA」とかはとうに忘れているんだろうなあ…

こんばんは。Buenas noches!!

今回は、前回記事で触れた「マガジン9・雨宮処凛がゆく」の内容について綴る。

maga9.jp

そういえばあった「HOGO NAMENNNA」

記事の冒頭にはこうある。

  今年を振り返ってみると、年明けそうそう衝撃を受けたのは小田原市の「保護なめんなジャンパー」事件だ。ご存知、小田原市生活保護担当職員が、「保護なめんな」「不正受給はカス」などと英語やローマ字でプリントされたジャンパーを勤務中に着用していた問題である。

 そういえばあった。不覚にもわすれかけていた。
「HOGO NAMENNA」とかいろいろ書かれていたジャンパー。
あと「SHAT=生活保護『悪』撲滅チーム」とか言ってさあ。
いわゆる「シャットアウト」的な意味での綴りは「SHUT」のはずなんだけど…
すさまじいブログこと「ぼそっとプロジェクト」ではこの部分を、

スハット

とか言っていて面白かったなあ、皮肉がきいていて。

blogs.yahoo.co.jp

しかし、もう忘れているんだろうなあ…

しかし、この「SHAT」「HOGO NAMENNA」は、年末の現在、もう忘れられてしまっている感がある。

新語・流行語大賞」にも取り上げられなかったし。
年明け早々の出来事、というのが「分が悪かった」のだと思う。

ほら、「ミスター味っ子」などの料理対決漫画では「後で食べたほうが対決に勝利する」という法則があるでしょう。

どうしても1年の話題を振り返るタイプのイベントでは夏以降の出来事のほうが選ばれやすいんだよなあ。

「忘年会」「年忘れ」という言葉が、私は嫌いだ

忘れてしまうといえば、この時期よく聞かれるフレーズが、

「年忘れ」「忘年会」

であろう。

私はこれらの言葉が大嫌いだ。
なぜなら、この1年間をまるまる忘れてしまおうと言うことではないのか、という気がするからだ。

私たちは過去を背負って、現在を生きている。
そして、時にはその過去を振り返る、あるいは向き合う必要もある。

これらのフレーズには、そういうことを「ないがしろ」にしようという雰囲気がどうしてもぬぐえないのである。

最近、知人の方が友人とともに開催した飲み会では、

「望年会」

という文言が使用されていた。

過去の1年間を心に刻みつつ、新しい1年を希望のある年に、という意味が込められていていいように思う。

そういえば、今年のノーベル文学賞受賞者の方のNHKインタビュー全文に、
「過去を忘れるか、過去と向き合うか」
という項目があるが、まさにその通りだと思う。

www3.nhk.or.jp

それではまた。

就職氷河期戦線異状あり・番外編②「アラフォー・クライシス」だと?何をいまさら…

こんにちは。Hola amigos!!

最近、またブログを綴るネタが増えてきた。
実は今日、「マガジン9」の「雨宮処凛がゆく」コラムのことについて綴ろうと思ったがまた次回にする。

昨日(12月14日)、NHKクローズアップ現代プラス」において、「アラフォー・クライシス」のことが放送されていた。

www.nhk.or.jp

今回は「就職氷河期戦線異状あり」の番外編第2回として、この番組のことを綴る。

番外編第2回・「アラフォー・クライシス」だと?何をいまさら…

番組の紹介文にはこうある。

給与に関する驚きの事実が明らかに!世が空前の“売り手市場”に沸く中、どの世代も月収が軒並み増加。しかし、アラフォー世代の給与だけがダウン。40代前半では、5年前に比べて2万円以上下がっていたのだ。実はこの世代間格差、就職したタイミングが大きく影響しているという。収入が低く、結婚もままならない。生計を頼ってきた親世代が高齢化し、共倒れの危機も…。アラフォー世代が直面する問題をとことん考える。

 なお、こちらで番組のダイジェストが綴られているので、番組未視聴の方はこちらをご覧ください。

アラフォー・クライシス - NHK クローズアップ現代+

あれから何も救済されないまま、私を含めた「2000年代就職氷河期組」はアラフォーになった

私が就職・所属先が決まらないまま大学を卒業してから来春で18年になる。

本当に年を取ったよなあ…

そしてそういった人たちへの支援策・救済策もなにもされず、侮蔑と自己責任論をさんざんにぶつけられまくった。

当時の政権与党は「仕事がなければ自分で作れ」と言った。
その「仕事を作った」結果の一つが「オレオレ詐欺」に代表される「特殊詐欺」であった。
「どうせ自己責任と切り捨てられるのなら、犯罪やったって構わないよなあ」
そんな考えが透けて見える。

そこまで頭が回らない、私も含む大部分の人たちは「公認されない社会的弱者」となり、「公認された社会的弱者」を侮蔑するようになる。
女性、「在日」、障がい者、その他「公認された社会的弱者」として恩恵を受けている人…
現在の「ヘイトクライム愛好家」たちのボリュームゾーンもこの世代である。

こうして、私たち「2000年代就職氷河期世代」は、気が付けば「アラフォー」になったのである。

あの侮蔑語の名付け親が同時に2人出演

番組では、「パラサイト・シングル」の名付け親「山田昌弘」氏と、「NEETニート)」「SNEP(スネップ)」の名付け親「玄田有史」氏が出演されていた。

玄田氏は「アラフォー世代だけ給与額が5年間で減っている」メカニズムを解説し、山田氏は「70・40問題*1」の解説をしていた。「これらの問題は世帯に隠されてしまう」と。

しかし、「パラサイト・シングル」は「社会に巣くう寄生虫」などといって侮蔑し、「NEET」もまた「『働いたら負けかなと思っている』などと抜かす就労意欲の低いクズ人間」という意味の侮蔑語として消費されていった。

参考の過去記事↓

sgtyamabuunyan2nd.hatenadiary.jp

本当はこれら新語も「問題を提起するための象徴」として取り上げてほしいと思い、名付けたのだろうと思う。
しかし、「侮蔑語として消費されている現状」に対し、2人とも「侮蔑語として使用することは慎んでほしい」などとアクションを起こさなかったことは批判されてしかるべきであるし、私はこの事実を絶対に忘れないだろう。
これが「高給取りの大学教授閣下様」なのだ、とね。

ああ、後述するけどやはり「イダヒロユキ(伊田広行)」師匠はその点で偉大だと思うわ。

アラフォー「元・2000年代就職氷河期組」は「正社員就職」よりも、「脱・主流秩序」の道を歩むべき

番組の最後には、東京都などで実施されている「正社員への再就職講座」などが紹介されていたが、この世代になると「正社員という名の椅子」なんて少ないと思うなあ。

そこで、私が勧めるのが師匠「イダヒロユキ」氏がが日ごろから仰っている、

「脱・主流秩序」

の道を歩むことである。

つまり、就労面については別に正社員にこだわらなくてもいいではないか、非正規雇用でもいいではないかと考えること。

福祉・社会保障制度は「現代的権利」として、積極的に利用しよう。
「納税などの義務を果たしていない奴は云々」とか抜かす奴には「それは鎌倉時代の『御恩と奉公』じゃないの?」と言い返してやれ。

私自身は現在の職場で定年まで勤めるつもりである。
現に職場の上司からもそう励まされているから。
そして、「発達障害精神障害持ち」として、「障がい者福祉」は積極的に享受するぞ。

それにしても、何が「アラフォー・クライシス」だ。
問題をほったらかしたツケであって、「クライシス=危機」でも何でもないわ。

それではまた。

*1:80・50問題も含む。つまり老齢の親のすねにかじったままの子ども世代。私もそれに含まれる…