ぶた猫ぶーにゃんの社会的マイノリティ研究所

私、ぶた猫ぶーにゃんの「社会的マイノリティ」について考えるブログです。主に社会的マイノリティ、そして彼ら彼女らを侮辱する「毒オトナ」について綴っています。

私と発達障害⑲大佐には本当に感謝しかない

こんにちは。

先日放送されていた「ハートネットTV」の「リハビリ・介護を生きる」。
酒井若菜氏のエピソードはよかったなあ。

昔、ファンだったんだよなあ。
膠原病に悩まされている身だからこそ分かる、人の痛みや弱さ…

弊ブログも酒井氏のブログみたいに、読んでくださった方々が励みになるようなブログを目指したい。
酒井氏のブログの足元にも及ばない影響力だが…(^^;

来週水曜日のお昼に再放送もあるでよ。

私と発達障害⑲大佐には本当に感謝しかない

地元の市でも設立されることになった「精神障害発達障害向け地域活動支援センター」。

その予定施設も兼ねる社会福祉法人のデイサービス施設長から「担当の精神保健福祉士」を紹介された。

その方は笑顔の素敵な女性で、漫画・アニメの美少女キャラ(萌えキャラ)が現実になって登場したような容貌だった。
具体的に言えば「けいおん!」の「平沢唯」似。
しかし、年齢は私よりも年上とのこと。*1

地域活動支援センターでの日々

「地域活動支援センター」の施設は、他の障害、主に身体障害を持っている方々とも一緒に体を動かしたり、料理や工作・手芸などの実習をしたり、あるいは近所の農園で作業をしたりと、大体「精神保健福祉センターデイケアルーム」と同じ感覚で利用できるものだった。

利用者の中には「脳性麻痺」で筆を口に加え、スタッフの介助を受けながら油絵を描いていた人もいた。
素直にすごいなあと思った。

人間不信をこじらせて…

ただ、本当に自分は彼女の支援を受け入れられるのか、彼女は威張った態度で接してくるんじゃないか、という恐怖心があった。

彼女は本当に笑顔の素敵な「現実世界にやってきた美少女キャラ」なのだが、その実態は私を説教漬けにする、私の父親と同じような存在なのではないのか…
そんな考えが私の頭にあった。

私は精神保健福祉士に、
「オマエ、税金デクッテルンダッテナア、イイヨナア税金デクエル身ハ」
と、人間不信からくる「皮肉」を言ってのけた。

しかし彼女は、怒るとも突き放すともせず、毅然とした態度で、
「私は社会福祉法人に採用された一職員です。税金では食っていません。何か不満があるんだったら別室で話を聞きましょう」
と、今まで周りのオトナタチにされた態度とは違う形で私に接した。

自分の人間不信を、彼女は受け止めた

私は彼女にひどいことを言ったにもかかわらず、彼女はとにかく「あなたのいまの状況を知りたい。そんな態度をとるようになった経緯も」と、私の話をとにかく聞きたい、知りたいという形で接した。

これは私にとって、涙が出るほどに嬉しいものだった。

たとえば、これが父親だったら、
「もう勝手にせえ!もうお前とは口を利かないからな、いいな!!」
とか言ってキレてどこかに行ってしまうだろう。

私は大学卒業から就職に失敗し、ジョブコーチの支援を受けても就労が長続きせず、どうしたらいいかわからないということを彼女に伝えた。

徐々に、彼女に対する不信感は消えていった。

そして、「大佐」と慕う

もちろん、相談だけではなく、各種実習でも彼女は様々な支援を私にしてくださった。

ある日、料理の実習で、食材の下処理のしかたを彼女に伺おうとした。
すると、彼女は、
「あら、最初から教えてもらうよりも、自分でまずはやってみたらいいんじゃない?なんでもやってみることから経験につながるのよ」
とおっしゃった。

私は「機動戦士ガンダム」の「ララァ・スン」のセリフを、気合を入れるのも兼ねて彼女への返事にした。

「ヤッテミマス、大佐」

以来、私は精神保健福祉士の女性のことを「大佐」と慕うようになった。
ちなみに、私自身は「ララァ・スン」の階級設定から「少尉」と言うようになった。

大佐、今はどうしているのかなあ…

次回に続きます。

*1:つまり現在はすでに40歳を超えている…