ぶた猫ぶーにゃんの社会的マイノリティ研究所

私、ぶた猫ぶーにゃんの「社会的マイノリティ」について考えるブログです。主に社会的マイノリティ、そして彼ら彼女らを侮辱する「毒オトナ」について綴っています。

毒オトナ社会の解きかた(29)野球・スポーツ指導に現れる「毒オトナ社会の縮図」

こんばんは。¡Buenas noches!

前回記事から日があいてもうた…

今回も「毒オトナ社会の解きかた」。

 

野球・スポーツ指導に現れる「毒オトナ社会の縮図」

元・内閣総理大臣殺害事件の実行犯(容疑者)の母親が、

「『宗教系カルト団体』に申し訳ない」

とおっしゃったそうだ。

息子さん、ではなく。

こちらの動画の3分25秒あたりに出てくる。

www.youtube.com

さすが、「毒親」は子どもの方ではなく、「世間≒主流秩序」、そして「宗教系カルト団体の教義」を優先するんやね。ちなみに、こちらの記事で紹介した(名前を出した)田房永子」氏は、各種作品において「世間≒主流秩序」に相当する価値観、世界観のことを「A面」と表現されている。

さて、「全国高校野球選手権大会」が開催されているが、これまた「毒オトナ社会の縮図」であることは言を俟たない。

  • 勝利至上主義と野球漬け
  • まるでプロチームの試合であるかのようなテレビ中継
  • 酷暑の中での開催
  • そして感動ポルノ

実際、各種野球関係者からはもう長い間「高校野球がこのままでいいわけがない」と言っているのだが、改革は小手先しかおこなわず、構図は全然変わらない。
政権交代が(ほぼ実質)おこらない、おこっても旧政権与党と似たり寄ったりのニッポンの国政とよく似ている。

勝利に振り回されるチーム指導者は、まるで毒親

ここで一つの記事を紹介したい。

real-sports.jp

今回の大会出場校の一つ、「明秀日立」の監督への2年前の取材記事。

この監督、そして強豪を目指す私立高校のほとんどの指導者が過去にやってきた指導法がまさに「THE 毒親」というべきものだった。

一部引用する。

光星学院で指導している時、僕は担任を務めていましたから、選手と僕との勝負がずっとありました。休ませないのが僕の美学、みたいな。勝つためには、選手を横にそらさないことが重要で、正月の帰省時を除いてほとんど休みなんかつくらなかったし、ずっと野球ばかりをさせていました」

「選手と僕との勝負」、つまりいかに選手たちを支配し、自分と同じ方向を向かせるかに血道をあげていることがよくわかる。

そういえば田房永子氏の「母親との関係」を描いた漫画作品でも、「母親と同じ方向を向かせることを強制する」といった表現をしているのがあったなあ。

選手の「B面」に着目、選手を信じ考えさせる

さらに、金沢は夏を終えて新チームに入ると、この方針を継続しつつ、また新たなことに着手した。それは練習日の設定と選手自身だけで運営する練習日の2日間を設けるというものだ。いわば、土日が練習試合だとして、平日の5日のうち2日間は監督の強制指導を受けない時間をつくることになった。

金沢は感慨深げに言う。

「これには勇気が要りました。僕の中では“休まないのが美学だ”くらい思っていましたから。週に2日間、選手に自由を与えたことの意味は大きかったですね、休みをつくったことはもちろん、選手たちだけで運営される1日をつくったことで、選手と面談をしたり対話が増えました。そうすることで選手たちが自発的に考えるようになりました。今までは僕が言っていたことを、キャプテンが先に言うような変化が生まれてきたのです」

つまり、選手を信じ、任せ、考えさせることを導入したということ。選手たちの「B面(田房永子氏言うところの)」に着目することでこういう方針ができたのだろう。

毒親コーチング」は選手、子どもの成長を妨げる

やはり、野球はじめいろんなところでおこなわれている「毒親コーチング」は「毒オトナ社会に順応させるため」なんだろうなあと思う。

そして指導を受ける側の「B面」に着目することがとても重要なのだろうなと思う。

私自身、ジョブコーチなどの職場定着支援サービスを受けたが、私のことを無視してとにかく「職場定着させることしか考えていなかった」ケースが多かった。
現在の職場が8年弱続いているのは、私の「B面」を尊重してくださった支援だったからだろう。

以上、高校野球の指導者に関する記事を見ていてふと思ったことを綴った。

それではまた次回。