ぶた猫ぶーにゃんの社会的マイノリティ研究所

私、ぶた猫ぶーにゃんの「社会的マイノリティ」について考えるブログです。主に社会的マイノリティ、そして彼ら彼女らを侮辱する「毒オトナ」について綴っています。

社会不適応者に必要な就労支援とは。

おはようございます。

以前、NHKEテレの「バリバラ」の「発達障害の就労」について紹介し、いずれ感想等を綴るといっていたが、3ヶ月ちかく過ぎてしまったなあ…

sgtyamabuunyan2nd.hatenadiary.jp

www6.nhk.or.jp

今回はこの番組の感想を中心に、「社会不適応者に必要な就労支援」について考える。

まずは「会社内」に「自分の社会不適応ぶりを理解してくれる支援者」を配置すべき

弊ブログのシリーズ連載「私と発達障害」の中で、「ジョブコーチ」のことについて綴ったのは覚えていると思う。

ただ、「ジョブコーチ=社外からの支援者」だけでは不十分であることは同じく「私と発達障害」の「二●リ」編で綴った通りだ。

私が現在の職場で2年以上定着できているのは「会社内に」「自分の社会不適応ぶりを理解し、支援してくれている人がいる」からだ。

最近では、そういう存在を「メンター」というらしい。
詳しくはこちらのサイトを。

www.jmsc.co.jp

「メンター」がいるのといないのとでは、社会不適応当事者の会社での「居心地」は格段に違ってくると思う。。

任せる仕事は「重要度はほどほど、時間もある程度ゆったり」の方がいい

確かに仕事は色々プレッシャーがかかる。
期限なども守らなければならない。

ただ、その仕事も、いろいろなタイプがあると思う。

  • 社内での重要度が高く、時間制限も厳しい
  • 社内での重要度は高いが、時間制限はそんなに厳しくない
  • 社内での重要度も低く、時間制限も厳しくない

社会不適応者たちには、3番目の「社内での重要度も低く、時間制限も厳しくない」仕事を任せてみては如何かと思う。

社会不適応者がすぐに職場を辞めてしまうケースのほとんどは「仕事内容と時間のプレッシャー」に起因すると私は経験上考えている。

ちょっとしたことでも、褒めてあげよう、放任しよう

これまた、弊ブログの「私と発達障害」の手前味噌になるのだが、「大佐(精神保健福祉士)」の接し方が参考になると思う。

彼女は私のことを決して否定しなかった。
少しのこと、大したことのないことでも褒めてくれた。
それで、私は自分に自信を持てるようになった。
先述のメンターも、「大佐」のやり方を学んでいくべきではないかと思う。

あと、「あえて放任する」ことも重要ではないかと思う。
私の仕事の場合、商品検査とデータ入力以外の業務はほとんど自己裁量に任されている。
例えば「掃除はどの場所を重点的にやるか」等はほぼ自己裁量。
そして、ほとんど作業ができなかったとしても、メンターは「いやいやよくやってくれている。これからも頑張って」と常に励ましてくれる。

すると、不思議なことに「いや、このままでは駄目だ。もっと仕事に真剣にならないと」と、自主的に考えるようになるのだ。
自己肯定感から、積極的に動こうと考えるようになるのだ。

先述の「バリバラ」の場合、

実際に発達障害のある人たちを雇用している企業はどのような配慮ができるのか。社員20名のうち4名が発達障害のある人という神戸市の会社では、毎月1回社員全員に個人面談を行い、必要に応じて業務内容を見直している。入社4年目の吉宗さんは、口頭でのコミュニケーションが苦手で、最初は電話対応を免除してもらっていたが、次第に電話にもチャレンジしたいと考えるようになり、上司に相談。まずはファックスを送った上での確認の電話をかけることから始めた。短い会話の経験を積んで自信をつけ、今では、特定の番号にかかってくる電話の取り次ぎができるまでになった。

(太字強調は引用者)
自信をつけさせた後、少しずつ仕事量を増やしていっている様子がわかると思う。
こういう職場が理想ではないかなと思う。

しかし、まずは当事者が「公認された社会的弱者」にならなくては…

 結局はこれなんだなあ…。
HIKIKOMORIはじめ、「公認されない社会的弱者」は自己否定感を長年植え付けられていることから、「公認された社会的弱者にはなりたくない」と自分のプライドを守ろうとする。

この石頭を柔らかくしないことには、今まで提案した就労支援策も無駄に終わってしまう…

むつかしい問題だ。