おはようございます。¡Buenos dias!
今回は毒オトナの条件の連載第32回。
以前から何度か綴っている「石川優実」氏の著書について綴る。
sgtyamabuunyan2nd.hatenadiary.jp
なお、本記事では一部性的表現があるので折りたたむ。
「#KuToo 靴から考える本気のフェミニズム」評
先日、近所の図書館に立ち寄ってみたら、ちょうど石川優実氏の著書が新刊コーナーに置かれていたので借りて読んだ。
むろん、とても面白く読ませてもらった。
著書は三部構成になっている。
- グラビアアイドル(グラビアモデル)時代に受けた性被害、そして今回の「職場で女性に対してだけ履いてくる靴を「ヒールやパンプス」に指定されている」問題に関する手記
- 「#KuToo」で声を上げた後、ツイッター上に寄せられた「クソリプ」の実録。本記事で詳述する。
- 「#KuToo」問題について、労働問題、ジェンダー問題の専門家たちとの対談
この中で、第二部の「クソリプ集」がとても面白く、そして本シリーズ連載向きだと思った。
クソリプをあらゆるパターンに分類、まさに「クソリプ・毒オトナの昆虫標本」
「#KuTooバックラッシュ実録 140字の闘い」と題された第二部。
石川氏に寄せられた様々な形のクソリプを、あらゆるパターンに分類したうえで紹介している。
- #KuTooの目的がまったく分かってない系
- 女の敵は女という図式をつくりたい系
- 石川優実に起業させたい系
- 精神論で説得する系
- パンプス履いて故人様をお見送りしましょう系
- etc…もっと詳しくは本書を読んでください
その中で一番「ツボにはまった」のは「男根至上主義系」と分類されたこちらのクソリプ。(P110)
女性の身体には男性のように立派なそそり立つ一物がないので潜在的に突起物へ憧れがあります。
— Largest penis in the universe (@champ_of_penis) 2019年2月17日
多くの女性のフェラチオの激しさはその証明です。
ハイヒールを履き突起物を身に纏うことで一人前の人間になりたいというのは女性側の潜在的な願望の表れでもあるのです。#KuToo
これは石川氏への直接の返信ツイートではないのだが、ハッシュタグをつけたうえでこういうことを綴っている、つまり石川氏の訴えを侮辱したツイートとして取り上げられたものである。
私自身も「はあ?何を言ってるの?」と思うとともに、大笑いしてしまった。
そもそもフェラチオってあれ、女性(あるいは「一物」を口に入れている側)は単に口がしんどいだけだと思うし、口に入れさせることで「俺はお前の所有者だ」と誇示する「性的マウンティング行為」だと思うのだが、このツイートは「女性は『一物』にあこがれ、喜んでフェラチオをしているのだ」と思っているわけだ。
実際、石川氏もこう綴っているし。
とりあえず私はフェラチオはめんどくさいから嫌い。(P111)
参考過去記事
sgtyamabuunyan2nd.hatenadiary.jp
他にもこんな調子で「#KuToo」、そして石川氏本人を侮辱するツイートが列挙されているのだが、とにかく「どうにかして黙らせたい」という意志が強く出ているものになっている。まさに毒オトナしぐさ。
その点で、この第二部はいわば「毒オトナの昆虫標本」といえよう。
オオムラサキやアゲハチョウから、バッタやコオロギ、ゴキブリに至るまでを網羅した昆虫標本。
そして毒オトナたちは相変わらず…
さて、本書が発売されてから、毒オトナたちはなおも本書、あるいは#KuToo、あるいは石川氏本人を攻撃し続けている。
本書に対しては「直接的な石川氏への返信ツイートではないものまで取り上げるのは著作権法違反だ」などと「いちゃもん」をつけている。
案の定、本書に対するAmazon通販のレビューはクソリプならぬ「クソレビュー」でいっぱいだ。
さすがにケータイ小説「恋空」へのクソレビューほどひどくはないが…
だから私はAmazonが嫌い(できることなら利用したくない)のである。
実際に購入した人でなくてもレビューが綴れてしまうから。*1
まあ、石川氏のみならず、「下」とされている存在が「声を上げたら」、
- もっとスナオになれよ!
- 文句言っていたらきりがないんやで!
- みんな妥協して生きてんのや!
などという声があらゆる形で飛んでくる、毒オトナ天国ニッポン…
ああいやだいやだ。
とにかく、毒オトナたちに悩まされている人たち必読の書である。
次回に続く。