ぶた猫ぶーにゃんの社会的マイノリティ研究所

私、ぶた猫ぶーにゃんの「社会的マイノリティ」について考えるブログです。主に社会的マイノリティ、そして彼ら彼女らを侮辱する「毒オトナ」について綴っています。

グループホームに住んでみた(29)Aさんの妄想癖

こんにちは。¡Hola amigos!

ついに緊急事態宣言が発表、ショッピングモールは食料品店のみを残して全閉店、筋トレ目的に通う体育館も閉鎖だ。最近はスマホゲームや「リングフィットアドベンチャー」ばかりやっている。

今回はグループホームに住んでみた・第29回。

Aさんの妄想癖

前回の本連載で綴ったが、Aさんはことあるごとに怒っている。

 

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私や世話人さんに対してはもちろんのこと、自室にいても電話口で誰に電話をしているかは知る由もないがひたすら怒号をまくしたてている。
こうやってブログを綴っている現在も聞こえてくる。

「俺ハコノ間ニューヨークニ行ッタコトガアンネンゾ!」

先月のある日。

夕食をとろうと共有スペースのダイニングをおとずれたときのこと。

Aさんがガラケー片手にまくしたてている。

「アノナア、『新型コロナウイルス』ハ怖イネンゾ!ワカッテイルノカ!?俺ハニューヨークニコノ間行ッテキタコトガアルカラ知ッテンネン!アソコハモウ都市封鎖状態ヤネンゾ!」

私は開いた口がふさがらなかった。

Aさん、あなたいつニューヨークに行ったのですか…

まあ、テレビニュースの映像などで見たことを「自分の足で行ってきた」と思い込んでいるのだろうことは想像できる。

そうか、彼は「妄想癖」なんだ…

「一生妄想ニサイナマレナガラ生キルトイイサ…」と私は思ってしまう。本当は思ってはならないのだが…

そんなAさんも、社会で、地域で暮らす権利がある。そのためのグループホーム

まあ、私自身、Aさんにはほとほと愛想をつかしているのだが、そんな彼も社会で、地域で暮らす権利がある。

そのための拠点が本グループホームだ。

以前にも綴ったが、グループホームの利用者(入居者)には二種類のタイプがある。

 

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Aさんもまた、自立生活には程遠い肉体的・精神的状態にある。
妄想癖なんかまさに。

しかしそれでも、「施設」「矯正収容所」に閉じ込めることをせずに社会で、地域で暮らす権利は保障されなければならないと思う。

それではまた。次回に続く。

友人の支援をしたい。

おはようございます。¡Buenos dias!

最近、職場の友人の支援をしたいと思っている。

昨年、彼は甲状腺がんの手術を受けた。

それも甲状腺の全摘出。

それ以来、手術の後遺症に悩まされ、今まで勤務していた製造現場の業務を離れて私と一緒の業務についている。

雨が降ると気圧の変化の影響か、倒れこんでしまう。

以前読んだ「障害年金というチャンス」では、各種がんの手術で生活に支障をきたした人が障害年金を受けるケースがあったことを思い出し、現在同書を読み直しているところである。

 

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どうにかして彼の支援をしたい。

本日はここまで。

今日は「自閉症啓発デー」らしい…

こんにちは。今日も欠勤しました…
対症療法的にたくさんの薬を飲んでいるので、その副作用だろうか、体がだるい。

さて、今日4月2日は「自閉症啓発デー」らしい。

www.worldautismawarenessday.jp

そういえばこの日は「青」を基調にしたライトアップなんかをしているのだった。
以前の行きつけの病院ではJリーグガンバ大阪」の選手たちとのコラボ啓発ポスターも貼ってあったっけ。

それにしても、自閉症発達障害異才」と結び付ける風潮は本当になんとかならんものか。

この前に綴った「モデルマイノリティの俗説」そのものである。

 

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発達障害持ちに限らず、世の中には秀才にも異才にも、果ては「普通」にもなれない「公認されない社会的マイノリティ」がごまんといる。
私自身もそうだ。

私は「公認されない社会的マイノリティが踏んづけられたまま、異才秀才が輝く社会」よりも、「公認されない社会的マイノリティが『社会の片隅で普通に生きることができる』社会」のほうがいい。

そんじゃまた。

鼻水が止まりません…

こんにちは。

今の時間は職場で勤務しているはずなのだが、大事をとって休ませてもらった。

鼻水が止まらないのだ。

行きつけの耳鼻咽喉科へ行ってとりあえず対症療法用の薬を処方してもらった。

まあ、例の「新型コロナウイルス」ではないと思う。

というよりもそうであってくれ。

それではまた。今月もスローペースで更新します。

グループホームに住んでみた(28)ほとほと嫌気がさした…

おはようございます。¡Buenos dias!

今回はグループホームに住んでみた・第28回。

ほとほと嫌気がさした…

今週一週間、今のグループホームにほとほと嫌気がさすくらいの出来事にあった…

本当にあいつらなんなんだろう。

入居者たちのこと

この前、「世話人以上に世話好きな入居者さん」が退所したことを綴った。

 

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この方が去った後、どうなるかといったことを綴ったのだが、残念ながら悪い方に行ってしまっている。

本当に他の入居者の方と話が通じないから。

たとえばAさん。
私が何か用件を伝えようとすると、
「アーアー、知ッテマス、モウワカッテマス!」
と全然話を聞こうとせず、なおも私が用件を伝えようとすれば、
「ウルサインジャボケガ!シツコインジャ!エエカゲンニセエヨ!」
「俺ハ頭モ耳モイイ天才ジャ!オ前トハチガウンヤゾ!」

というものだから絶望的に話が通じない。

あとHさん。
所かまわず煙草をくゆらせ、吸殻も敷地内にぽいぽい捨てる。
私がこのことを指摘しようとすると、
「エ?何コレ?僕ハ喫煙マナーヲ守ッテルンダケドナア…」
などとあいかわらずとぼける。

 世話人さんにも不信感

最近は入居者だけでなく、世話人さんにも嫌気がさすようになった。

大体2~3日ごとに担当世話人が変わるのだが、みな口々に他の世話人さんの悪口を言っている。

「Iさんはいつも食材を使いすぎ。だからこちらは余計に食材を買わなければならない」

「Kさんはなんでこんな食材を買ってくるの?どう調理すればいいかわからないじゃない」

「他の世話人が勝手にするから私は一体何をすればいいのかわからない」

などといつも愚痴が聞こえる。

一度「一週間ノ献立トカアラカジメ考エタリシナイノデスカ?ソノ方ガ効率的デショウ?」と提案してみたが、「それも考えたけど他の世話人さんが無視するから駄目なのよ」と返された。

とにかく、世話人さんの間のコミュニケーション不足が露呈している。

ここにい続けたら、いずれ爆発しかねない…

次回に続く。

毒オトナの条件(42)モデルマイノリティ…「伝説のクリーチャー」も「命名」されていた!

こんばんは。¡Buenas noches!

今回も前回に続き「毒オトナの条件」を綴る。

モデルマイノリティ…「伝説のクリーチャー」も「命名」されていた!

本ブログにおいて、「発達障害界隈における『伝説のクリーチャー』」のことについて何度か綴ってきた。

つまり、「発達障害持ちであっても、その特性をうまく生かして社会の主流秩序に適応することに成功した人たち」である。

 

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 最近、こういう「伝説のクリーチャー」たちのことについて、「命名」がされていることを知った。

「モデルマイノリティ」…主流秩序に規範的なマイノリティ

その名は「モデルマイノリティ」。
「主流秩序に規範的に適応した社会的マイノリティ」といった意味である。

こちらのサイトでとても詳しく綴られている。

www.businessinsider.jp

以下はリンク切れした引用元より引用したもの。

差別というと、特定の人種やグループに属する人々の悪口を言ったり、また平等な機会を取り上げることによって特定のグループに属する人々のあらゆる権利を奪う形が一般的には語られことが多いでしょう。しかし、実際には差別を受けているマイノリティを理想化したり過剰に称賛する形の差別があります。それがモデルマイノリティの俗説 (英: model minority myth)と言います。モデルマイノリティ (手本や見本となる少数派) とは、差別をされていても教育やビジネスで成功を収めたり、法律や規則に従っていて社会の中でも手本になる少数派の事を示します。

(単純な太字は原文ママ、太字+大文字は引用者。以下同じ)

 

 

 

モデルマイノリティとしてのステレオタイプが一度作られてしまうと、マイノリティの現状が見えにくくなります。例えば、「一度アジア系アメリカ人は教育のレベルが高く、ビジネスでも成功していて収入も多い」というのがアジア系アメリカ人の生活に関する統計の一部からステレオタイプに変わると、実際にはアジア系アメリカ人の中でも中国系やフィリピン系アメリカ人が失業すると最低でも6ヶ月失業する確率が他のアジア系アメリカ人や非アジア系アメリカ人よりも高いという事実もあることには目が届きにくくなります。(Margaret 2017)

 紹介記事では「アジア系アメリカ人」のケースが綴られていたが、まさにこれこそ発達障害界隈で起こっていることそのものだと思った。

など…

そして発達障害持ちの9割がたは(もちろん私もそれに含まれる)、社会適応が極めて困難な状態であり、「うつ病」「統合失調症」などの「二次障害」に陥り、「HIKIKOMORI」になってしまっている事実は隅っこに追いやられる。

なんで、「発達『障害』」と、「障害」という文言が用いられているのか小一時間問い詰めたい気分だ。
社会生活に支障をきたしているから「障害」なのでしょうに。

話は変わるが…たとえ心身に障害はあっても「才能」があれば適応できる。逆になければ何をしても無駄

話は変わるが、前回綴った「女だから、と…」という本の話。

 

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本書の主人公「ターニャ」は類まれな才能と、並々ならぬ努力を積み重ねてきた「 魔導師ソーサラー」だった。*1

ゆえに「女だから」という理由で冒険者パーティから外されるなど理不尽な仕打ちを受けてもそれを跳ね返す「 チカラ」があった。

しかし、仮にこの「ターニャ」が、何の才能もない人間だったらどうだろう。

「女だから」以前に、「才能がない」「努力が足りない」と理不尽な仕打ちが「正当化」されてしまうだろうね。
才能が無ければ努力のしようもないし。

私自身がまさにそう。

  • スポーツの才能はない
  • 勉強も人並みしかできない
  • ブログをやってもせいぜい月1000PVが精いっぱい
  • デジタルゲームには才能があるかと思ったがこれもからっきしであることがわかってしまった

ただ一つ、才能があるとすれば…

それは「受援力」だ。

つまり、「自分は何の才能もない人間である。それを全力で受け止め、ほかの人や福祉サービスなどを権利として堂々と受ける」才能である。

この才能すら持っていない人もいるからなあ…

  • 何の才能もないにもかかわらず、「自分にはなにがしかの才能があるはずだ」と身の程知らずな考えを持ち続けている
  • 「他人や福祉サービスを受けるなんて『義務』を果たしていないから駄目だ」と思い込んでしまっている

といった、ね…

話が長くなったが、たとえ心身に障害があったり、その他社会的マイノリティであっても「才能のある人」は大成するだろうし「才能のない人」は何をしても無駄である。

こういう厳然たる事実を、「伝説のクリーチャー」=「モデルマイノリティ」は見えにくくさせてしまう。
ほんとうに罪な存在だ…

それにしても「ターニャ」ももし「マジック:ザ・ギャザリング」のカードになったら間違いなく「伝説のクリーチャー」だろうなあ…

そんじゃ次回に続く。

*1:そして、ひょんなことで復活させてしまった伝説の魔女「ラプラス」の手によって「 魔法剣士マギ・セイバー」となった。

毒オトナの条件(41)蛙田あめこ著「女だから、とパーティを追放されたので伝説の魔女と最強タッグを組みました」評~ファンタジー世界で綴られる女性・フェミニズム・毒オトナ問題

こんばんは。

今回は毒オトナの条件・第41回。

友人から勧められたライトノベルについて綴ろう。

 

 

over-lap.co.jp

タイトルは「女だから、とパーティを追放されたので伝説の魔女と最強タッグを組みました」…昨今のライトノベルによくみられる長ったらしいものなので「女だから、」そして本文では「本書」と略させていただく。

ネタバレも多分に含まれるので折りたたむ。

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